審美歯科治療
審美歯科とは?
審美歯科という言葉は、一般的に、歯の白さや歯並びといった美しさに焦点をあてた歯科医療のことを指しています。これにより「見た目の美しさだけにこだわった治療」と勘違いされる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
審美歯科の本質は、歯並びや顔全体の調和のみならず、歯そのものの健康を維持し、本来の機能が果たせるようすることにあります。そのためには、一般的な歯科技術はもちろんのこと、歯科医師のデザイン力やカウンセリング力、臨床経験などが必要です。
そこで当院の審美歯科では、ホワイトニングや前歯の矯正といったことも「審美歯科の一環」と捉え、患者さんが望む見た目の美しさと同時に、噛み合わせや咀しゃくといった機能面の回復も見据えた治療を行っています。
美しさや機能を保持するために不可欠なメンテナンス
審美歯科では、2年間または5年間といった保証期間が設けられているものもありますが、治療後の状態を長く保持するためにはケアが不可欠です。美しさや機能を保持するためにも、定期的なメンテナンスをお受けいただきたく思います。
定期的なケアが患者さんのデメリットを軽減します
保証期間があるからといってケアを怠ると、もともとの歯の状態が悪くなってしまったら、たとえ保証で再治療が受けられたとしても元どおりになるとは限りません。なぜなら、詰め物や被せ物を取り替えればよいということだけには収まらず、改めて歯を削らなければならなくなってしまう可能性もあるからです。
定期的なメンテナンスは、こういったデメリットを軽減することに直結していますので、審美歯科の治療を始める前には、そういった点もご説明いたします。患者さんご自身と私たちが協力し合うことで、治療の成果を長く保って快適に過ごしていただきたいと考えています。
患者さんの希望+プロの視点と知識で素材を提案
修復の素材には何種類かあり、目的に応じて選択します。見た目が美しく仕上がることから、現在ではオールセラミックやジルコニアを希望される患者さんが多くいらっしゃいます。
しかし、歴史の長さに裏打ちされた安心感から考えると、歯科医師的にはメタルボンドが一歩リードしているようにも思えます。メタルボンドは、歯科技工士の技によって精度を高めることができるという点も、ほかの素材に勝っていると思われます。また、奥歯の治療など、審美性よりも強度(硬さ)が必要となるケースでは、金や白金をお勧めすることもあります。
当院では、患者さんのご希望をしっかり伺いつつ、歯科医師でなければわからないメリットやデメリットをご説明して、治療箇所や患者さんの口腔内の状態に最適な素材をご提案しています。いずれにしても最終的な決定権は患者さんにありますので、ゆっくりとお選びください。
当院の審美歯科メニュー
ジルコニア
ジルコニアとは、酸化ジルコニウムを安定化させたセラミックで、宝飾品として知られるキュービックジルコニア(人工ダイヤモンド)とほぼ同じ成分でできています。白色のジルコニアをセラミックで覆って焼き付けているので、自然な白さと強度があり、奥歯の治療や歯ぎしりをされる方にも適しています。
ジルコニアの特徴
- 奥歯を白くしたい方や歯ぎしりをされる方に最適
- 金属不使用なのでアレルギーが起こりにくい
オールセラミック(e-max)
オールセラミックとは、金属や混ぜ物を一切使用いていない、完全なセラミック素材の人工歯です。白さや透明感に優れ、内部に金属を一切使用していないので自然な色合いが再現できます。審美性に優れていることから、主に前歯の治療に適していますが、強い力が加わると破損する恐れがあるため、歯ぎしりが強い方や噛み合わせが不自然な方は注意が必要です。
オールセラミックの特徴
- 短い治療期間で、白く美しい歯を手に入れられる
- 歯並びや噛み合わせの改善にも利用できる
- 金属を使用しないため、歯肉の変色や金属の露出などがない
- 金属不使用なのでアレルギーが起こりにくい
メタルボンド
メタルボンドは、金属を中心として、外から見える部分にセラミック(陶器)を貼り付けた人工歯です。金属部分が見えないので審美性が高く、セラミックによって天然歯に近い色調や質感を再現することが可能。また、土台に使用した金属が強度を高めている点も素材の優位性を高くしています。
メタルボンドの特徴
- 表面硬度が高く、摩耗しにくい
- 色素が付着しにくく、変色がない
ハイブリッドセラミック
セラミック(陶器)とレジン(プラスチック)を混ぜた材料で作られた人工歯です。オールセラミックよりも柔らかく、ほかの歯にダメージを与えにくいというメリットがある反面、年数の経過によって変色しやすいというデメリットもあります。
ハイブリッドセラミックの特徴
- 表面硬度が高く、摩耗しにくい
- 色素が付着しにくく、変色がない
ラミネートベニア
ラミネートべニアは、歯と歯の間の隙間が気になる場合や変色が強くてホワイトニングでは対応できない場合などに、歯の表面を少し削り、つけ爪のようにセラミックのシェルを歯に貼り付ける治療法です。
ラミネートベニアの特徴
- 自然な歯の白さを実現できる
- 金属アレルギーの方も利用可能
ホワイトニング
ホワイトニングとは、特殊な薬剤を用いて歯を白くする治療法です。コーヒー・お茶・赤ワインなどの飲食で付いた歯の汚れ、タバコのヤニ、加齢によって黄色く変色した歯などを、歯を削ることなく白く輝く歯にすることができます。
歯の白さや輝きは、顔の印象を大きく左右するポイントです。それだけに、接客業や営業職の方々の中には、ホワイトニングで白い歯を手に入れたことによって「思い切り笑えるようになった」「人とのコミュニケーションが楽しくなった」とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。
また、ご自身の結婚式はもちろんのこと、パーティーや結婚式への出席を控えている方のご利用も増えています。歯の色に悩みをお持ちの方は、一度ホワイトニングを試してみてはいかがでしょうか?
ホームホワイトニング
当院では自然で後戻りの少ないホームホワイトニングに対応しています。
ホワイトニングのあとに気をつけてほしいこと
歯に着色しやすいタバコ、コーヒー、お茶、ワインなどは、なるべく控えるようにしましょう。また、ホワイトニングを行っても、もともとの歯の色(遺伝的な色味)に戻ろうとする働きや加齢による色調の変化などによって、再び黄ばみが生じる場合もあります。
ホワイトニング後の白さをキープするためには、半年~1年に1回程度、後戻り防止のためのホワイトニング(1週間程度のホームホワイトニング)を行うことが理想的です。このケアで後戻りを防止していけば、長期的なスパンで歯の白さを保つことが可能となります。